Ten Principles of War Propaganda in Japanese and English

1. We do not want war.	1. われわれは戦争をしたくはない
2. The enemy alone is to be blamed for the war.	2. しかし敵側が一方的に戦争を望んだ
3. The enemy is inherently evil, resembling the devil.	3. 敵の指導者は悪魔のような人間だ
4. We defend a noble cause, not our own interest.	4. われわれは領土や覇権のためではなく、偉大な使命のために戦う
5. The enemy commits atrocities on purpose; our mishaps are involuntary.	5. われわれも意図せざる犠牲を出すことがある。だが敵はわざと残虐行為におよんでいる
6. The enemy uses illegal weapons.	6. 敵は卑劣な兵器や戦略を用いている
7. We suffer small losses, those of the enemy are enormous.	7. われわれの受けた被害は小さく、敵に与えた被害は甚大
8. Artists and intellectuals back our cause.	8. 芸術家や知識人も正義の戦いを支持している
9. Our cause is holy, it has a sacred character.	9. われわれの大義は神聖なものである
10. Whoever doubts our propaganda, is a traitor.	10. この正義に疑問を投げかける者は裏切り者である

• English Version with Current events and David Swanson Mention
• 日本語バージョンimidas

戦争と平和のリアル: 第7回 山崎雅弘「日本を考える」

山崎雅弘: 戦争を正当化する「論理」

山崎雅弘 (戦史・紛争史研究家）

戦争プロパガンダ（宣伝）の法則

イギリスのアーサー・ポンソンビーという政治家は、1928年に刊行された著作『戦時の嘘』の中で、古今東西の権力者が新たな戦争を扇動したり、自国の行っている戦争を正当化する際 に用いるプロパガンダ（政治宣伝）の手法を分析し、そこに共通する「論理」の構造を読み解いた上で、以下の10項目に整理しました。

1. われわれは戦争をしたくない
2. しかし敵側が一方的に戦争を望んだ
3. 敵の指導者は悪魔のような人間だ
4. われわれは領土や覇権のためではなく、偉大な使命のために戦う
5. われわれも誤って犠牲を出すことがある。だが敵はわざと残虐行為におよんでいる
6. 敵は卑劣な兵器や戦略を用いている
7. われわれの受けた被害は小さく、敵に与えた被害は甚大
8. 芸術家や知識人も正義の戦いを支持している
9. われわれの大義は神聖なものである
10. 「この正義に疑問を投げかける者は裏切り者である

　　（アンヌ・モレリ『戦争プロパガンダ10の法則』永田千奈訳、草思社、2002年）

元の資料

山崎雅弘 戦争を正当化する「論理」

( https://imidas.jp/sensoutoheiwa/?article_id=l-73-008-16-02-g615 )

斎藤美奈子：本音のコラム：10の法則

Anne Morelli: The Basic Principles of War Propaganda

The ten "commandments" of propaganda which Anne Morelli elaborates in this work are, above all, an analytical framework for pedagogical purposes and for media analysis…

1. We don't want war, we are only defending ourselves!
2. Our adversary is solely responsible for this war!
3. Our adversary's leader is inherently evil and resembles the devil
4. We are defending a noble cause, not our particular interests!
5. The enemy is purposefully committing atrocities; if we are making mistakes this happens without intention
6. The enemy makes use of illegal weapons
7. We suffer few losses, the enemy's losses are considerable
8. Recognized intellectuals and artists support our cause
9. Our cause is sacred
10. Whoever casts doubt on our propaganda helps the enemy and is a traitor

Source:

Wikipedia:The Basic Principles of War Propaganda

"伊勢崎賢治　ジャズ・トランぺッター" FB

世論が熱狂している時には難しいことですが、紛争の当事者の片方だけを「悪魔化」するメディアは穿った目で見ることが必要です。悪魔化は、一人でも多くの命を救うために、できるだけ早期に、たとえ悪魔とでも対話する紛争調停の芽を摘んでしまうからです。結果、大量の市民が犠牲になっても誰も責任をとりません。その惨事を報道し利益を得るだけです。 今一度、第一次世界大戦からの教訓としてアーサー・ポンソンビーの「戦時のウソ」を掲載します。その教訓は分かるけど今度の悪魔だけは違う、と人間はこれを繰り返すのです。

第一次世界大戦からの教訓としてアーサー・ポンソンビーの「戦時のウソ」

1. われわれは戦争をしたくはない
2. しかし敵側が一方的に戦争を望んだ
3. 敵の指導者は悪魔のような人間だ
4. われわれは領土や覇権のためではなく、偉大な使命のために戦う
5. われわれも意図せざる犠牲を出すことがある。だが敵はわざと残虐行為におよんでいる
6. 敵は卑劣な兵器や戦略を用いている
7. われわれの受けた被害は小さく、敵に与えた被害は甚大
8. 芸術家や知識人も正義の戦いを支持している
9. われわれの大義は神聖なものである
10. この正義に疑問を投げかける者は裏切り者である

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