.> 言語道断なことです。ハイチは西半球でもっとも貧しい国です。悲惨な状況にあります。 ハイチはまた、20世紀に、米国の介入の標的にもっとも多くさらされた国の一つでもあります。 ウッドロー・ウィルソンがハイチを占領して、奴隷制を回復し、議会制度を転覆し、実質的な米国のプランテーションとして以来、米国は、残忍で多くの人々を殺した独裁者を支援してきました。 こうした独裁者がどんな残忍なことを行っても、米国は経済封鎖など一度もしてこなかったのです。 1990年代初頭に、ハイチで最初の民主的選挙が行われました。 北米の人々にとって驚いたことに、このとき、大衆的な聖職者アリスティドが圧倒的な勝利を収めました。 彼は、誰も注意を払っていなかったスラムと丘の貧しい人々を支援する組織に関わる活動をしてきたのです。 米国はすぐに、この政権を弱体化させるために対処策を講じ始めました。 あらゆる援助を停止し、反アリスティド分子を支援しました。 その数カ月後にクーデターが起きました。.> ブッシュ政権(一世)とその後のクリントン政権は、クーデターを支持していました。...
.> ハイチで独裁者デュバリエが権力を握っていたときに、米国は一度でも経済封鎖を適用したでしょうか? 1990年代にOAS(米州機構)が経済封鎖を適用したときにも、米国はそれを破っていたのです。 あまりの無法さに、言葉も出ません。.> 実際、西半球で経済封鎖の対象となっているただ2つの国、キューバとハイチが、ともに奴隷制の国だったことは注目に値します。 奴隷制に対して賠償を支払うべきだという議論があります(実現はしそうにありませんが)。 けれども、今起きているのは、全く逆に、元奴隷だった人々の子孫がわれわれに支払いを行うという事態なのです。 キューバとハイチの2国だけが、経済封鎖の対象となっています。 そして、多数の奴隷がいたもう一つの国ブラジルに対して、現在、米国やカナダをはじめとする富裕国は、民主的に選ばれた大統領を弱体化しようとあらゆる手だてを取っています。 人々が反対した政策をブラジル政府に適用させようと、金融財政的な圧力をはじめとする様々な圧力をかけているのです。 多少なりとも私たちに誠意があるならば、こうしたことに注目すべきでしょう。.> 米国が、ハイチに対するこの経済封鎖を維持する目的は何だと思いますか?.> 一つには、現在の大衆的で独自路線を行く指導者に対する復讐があると思います。 汚職はまったく関係ありません。 現ハイチ政権は腐敗し、残忍で、また、米国政府が指摘する様々な問題をもっていると思いますが、米国が支援するほかの国々以上のひどさではありません。 米国が支援する諸国を並べ上げて比べてみるならば、ハイチは、かなり良好な国に見えるほどです。